ダンサーなら知っておきたいリズムの事
音楽家(ギタリスト)からみたリズム感ある踊り
音楽と合っている踊り、リズムに乗った踊りとは何か?いくつかの視点から自分なりに考察してみます。
まずビートの効いた音楽、ダンスミュージックはアクセントが強いというか、拍子感が強い。キビキビとした振り付けをその音に充てるとリズムに乗っているような印象を与えます。
一方ゆるゆかなクラシック音楽やアクセント感の少ない、例えば打楽器の無い音楽は「果たしてこの踊りはこの音楽と合っているのだろうか?」などと見ながら考えさせられます。
なかなか難しいー。おそらくリズムというよりその音楽のあたえるイメージ(曲想)で踊っているのかもしれない。バレエ「白鳥の湖」などはいかにもバレエ音楽の代表みたいだけれど、リズムに合わせた振り付けという印象を観劇しながら感じるのは自分には難しいです。
では次にリズムにあったドンピシャのタイミングの体の動きとは?
例えば楽器演奏などの場合「この音符の時にこの音を出す。」と明確に指示されているので物理的にはそのタイミングでその音を発音すれば良いはず。
踊りの場合もその延長で考えますが、若干さらにもう少し考えないといけないのではと思います。
つまりこの振り(例えば腕を上げる時を想像してください)はどの動きとどの音符がシンクロしているのか?腕を上げはじめようとしたときか?上げてる途中か?腕を上げきった瞬間なのか?
はたまたさっと上げるのが良いか?じわーと上げるのか?とか。
と言うふうにダンスの場合はもう少しシビアに自分なりの答えを考えておかないと、いけないのですね。なかなか大変。
以下も同じですね。自分は以前、毎朝勤務前に皆でラジオ体操をするという職場環境にいた事がありますが、後ろの列からみんなの動きを見て比較したり、また自分自身何にどこに合わせて動くのが良いか毎日考えてました。
例えばイチで動きに入るのか、動きに入ってからイチなのかとか(笑)。
観察すると皆さんタイミングがバラバラでした。ただ多くの人がリズム若干走り気味に動いているようでした。
そして思うのはもしこれが完璧に揃ってたらどうだろか?美しいだろうか?体操の域を超えるのか?
例えばシンクロナイズドスイミングの団体などはどうか。まさしく一糸乱れぬといったところ。想像を絶する身体トレーニング、研ぎ澄まされた体内時計の感覚の、調整の成果でしょう。
でも個人的な意見ですがこれはやっぱりスポーツなんだなと思います。芸術や踊りには見えません。もっと言えばどこかの国の軍隊の行進も息がピッタリ。
話を戻して、やはりダンスの場合は複雑な要素が絡み合ってそうですね。1人1人がそのリズムに対して捉え考え「表現したい微妙な時間軸上の揺れ」を文字通り体現させながら、芸術へと昇華していくのだろうかと思います。
例えば三拍子に対する捉え方考え方などは如実にその個人差が現れると思います。その他、勿論ダンスのジャンル毎によってもテンポの捉え方があるんだと思います。
という風なところで、「やはりリズムは面白い」という事で簡単に総括しておきたいと思います。
またこの様な雑学も書いていきますので皆さんたまに、お暇な時は当ブログ覗いて下さいませ。
ま、しかし職人のおっちゃん達のリズム感はあまりに無茶苦茶であった。なぜならラジオ体操勝手に、もう次の振りに入っているのだ…。強い。
(T)